外見と内面の話

言いたいことがあるようでない。ないようであるほうがまだいいような気がする今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

自分はといえば、ゼミのほうが一段落ついたので、束の間の羽休みというところです。

言いたいことがあるようで無いっていうのは、ぼくの場合、換言すると、言いたいことがあるんだけど言えない、っていうことになります。そして、ぼくの場合、言えないのは自分なりの言葉が思いつかないとかいうわけじゃなくて、どちらかというと言ったあとの反応が怖いということになります。リアル生活だとリアルな反応、ネット社会だとブログ炎上ってことです。

ほんとは言いたいことが山のようになるんだけど言わない。これって大切なことだと思うんですよね。何といえばいいかわからないけど、自分は社会性を持ってますよアピールとでも言ったらいいのかな。

例えば、面接試験とかでも、もちろん実生活でも、いろいろあると思うんですけれど、心にもないことをペラペラしゃべる人っているじゃないですか。で、往々にして、そういう人のほうが成功している現実がある。でも、個人的には、それって仕方のないことなのかなって思います。だって、思ったことをストレートに話してしまう人とか、部下にいたら困りますもん。取引先の人が野球好きだったら、本当は野球にまったく興味がなくてもせめてウンウンうなずいていてほしいなあ、なんて思ったりするわけです。

だから、心にもないことをペラペラしゃべって、その場の空気を読みつつサクサクとやってしまう能力は、そこそこ必要です。なんか、こういうことを言うと、うわーそういう心の汚い人を擁護するんかよーって思われるかもしれませんが、心が汚いことと、心にも思っていないことをペラペラ言うこととは違います。思ったことをずけずけ言う人たちの中にも心が汚い人はいらっしゃいますし、お世辞を言う人たちにも心がきれいな人もいます。それとそれとは、直接関係のないことです。むしろ、心の中でえげつないことばかり思っている人達(相当数いらっしゃいますけれど)は、よく他人にお世辞を使いまくったりして、自分はごまかしてるつもりかもしれませんが、たいていバレてます。というか、その人がどういう外面を装ってくるか、という外見を類型化していくことで、ある程度の内面の推測は可能だと考えます。露骨に言うと、履歴書なんかがそうです。たぶん、いろいろ奇麗に着飾って履歴書を埋めてくるんだと思うんですが、たぶん見ている人は、その着飾り方を見て、「そーいえば、過去に見てきた履歴書から考えて、こういうことを書いてくる人は、実際はこういう性格だったよな」とか、思っているのではないかと考えます。

それよりも重要なのは、内心でどんなにえげつないこと考えてようと、外見に現われなければそれでよし、という考えになることです。他人の考えの及ばない自分の内心にまで、他人にどうこう言われることの不愉快というか、社会的な要請で内心をどうこうすることのアホらしさというか、そういうことを考えると、ぼく自身は建前だけでなんとかなるほうがずっといいです。社会的な要請に内心を合わせろっていうのは馬鹿げています。内心は自分の思うように進んでいけばいいのです。そこはどうこう言われる必要はないです。ぼくがなぜ外面と内面を区別して、とりあえずは外面を取り繕いさえすれば十分って言ってるのかっていえば、それはひとえに、内面を絶対的に自由にしたいからです。

そして、もうちょっと贅沢を言うと、外見もある程度取り繕った上で、内心がきれいな人がいい人だとぼくは思っていて、そういう人と友達になりたいです。贅沢を言ってるのはわかってますが、そこは譲りたくないんですよね(笑)もちろん内面でどんなことを考えていようが、その人を尊重するのは変わらないのですが、その人とはビジネスライクな関係で終わるということです。仕事が無理にできる人って、友達にはなりたくないなっていう性格の人も少なくないように思いますし。

じゃあ、そういうひとをどうやって見つけるのかっていうことなんですが、それは時間によります。時間をかけてその人を見てみないとわかりません。ただ、その時間を多少短縮する方法はあります。一つは、普通よりも濃い環境を作ることです。もう一つは、その関係にお金を投資してみることです。ぼくは貧乏なので良くわかりませんが、人間関係にお金を投資するというのは、他の人の人となりを判断する有効な手段たり得ます。勘違いしないでほしいんですが、それは何もみんなのATMになることではありません。

お金持ちの方々の何が怖いって、そういうことにお金を使えることですよね。実際、ブランド物の商品を買い占めているお金持ちに恐怖は全く感じないんですが、こういう、本来お金という基準が当てはまりにくいところにまで投資できる分のお金があって、そこに投資してくるお金持ちには若干恐怖を感じます。ぼくにはお金がないので関係ない話ですけどね。特に、最近予備校の答練のせいで貧困です。本当は最近になって、ある学者さんの本が出て、それが20巻あって、一冊4000円で、合わせて8万円っていうやつがほしいんですが、ぼくは諭吉を大虐殺できる社会的ヒエラルキーにないので無理です。あー買ってないけど、宝くじ当たらないかなあ。

そういえば、日頃からこんなことを考えているせいか、2chのニュース系の板で冤罪事件についてマジレスしたら、「言ってることは正しいけど、お前冷たいやつだなw」って言われました。結構ズキンときました。若干反省。